EOS Kiss-M 弱点
実際に使用してみたKiss-Mの弱点です。
シャッターレスポンス
タイミング良くシャッターを切る点はどうもまだつかめていません。そもそもミラーレスカメラは連射で対応するべきものかも知れません。一眼レフでは火縄銃の発射後の筒から火花が出る瞬間にシャッターを切ることができます。通常の撮影シーンでも1秒に3枚程度、人の瞼の動きなどの表情をとらえたシャッターを切って撮影できるのがカメラだと思います。ミラーレスカメラでこれを行う自信はありません。
ファインダー
ずいぶん良くなったと思います。光学式に比べると、細かい点の視認性には問題があります。EVFで遠景の細かい人の動きをチェックするのは困難でした。一眼レフと同様に、右目でファインダーを見て構図と主な被写体を確認しつつ、左目で実風景の全体を見て、シャッターを切ることができました。光軸上にファインダーがあるからできると考えます。
レンズ
明るいレンズが EF-M22とEF-M28マクロのみです。レンズの鏡筒のサイズを統一するというキヤノンの“美学”から明るいレンズが設計できないらしい。現在のレンズラインナップでまあまあボカした撮影はできるものの限定的です。そのうちにいろいろなレンズが増えてくると期待しておきます。
4K動画時の画角
EOS 5D Mark IVにも当てはまるのですが、センサー上で1:1のピクセルで4K動画が生成されます。映像の豪いコンサルタントの意見が反映されているとか。この結果、大きくクロップされ、広角レンズを活かした撮影ができなくなります。少々狭い画角なりますが、現在EF-M15-45を常用しています。
[参考]
- 5D Mark IV (35mmフルサイズセンサー)
- EF16-35mm、4Kでは28-61mm相当に
- EF24-70mm、4Kでは42-122mm相当に
- Kiss-M (APS-Cセンサー)
- EFM11-22mm(35mm相当 18-35mm)、4Kでは28-56mm相当に
- EFM15-45mm(35mm相当 24-72mm)、4Kでは38-115mm相当
バッテリー寿命
連続撮影を考えると、大容量バッテリー、USB給電などを使用したいものです。室内使用では100Vなどの室内電源を使用するアダプタ使用はできるものの、屋外では純正の給電はバッテリーのみになります。USB給電ができないのは、必要な電流がUSBでは足りないと聞いたことがあります。新しいUSB 3.1(だったっけ)規格が広がれば、対応するようになるのかも知れませんね。
キヤノンの本気を感じる
外部ストロボ 本体が小さいので外部ストロボを使うとバランスが悪いです。試していませんが、仕様上、ストロボ使用時のセイフティシフトにISO感度が設定できます。上位の一眼レフにあり、EOS M/M5、EOS Kissなどの入門機にない機能です。これは室内でストロボ撮影するときに便利な機能です。その理由や使い方は割愛しますが、Kiss-Mは上位機の仕様になっている点に、キヤノンの“本気”を感じました。